昨年末から進めていましたドレスサロンが東京と大阪で続けて竣工しました。
どちらもミニマム・オーガニックをコンセプトに設計を進めました。
ドレスサロンというとラグジュアリーな内装がイメージされがちですが、アンテリーベさんのスタイリッシュなドレスに合う空間とする為、今回はミニマムなデザインに挑戦しました。
東京は銀座の一等地に建つ新築ビル内での工事でした。
メインエントランスは昭和通りに面しており、室内からは歌舞伎座を眺めることが出来るようなロケーションです。
南北に長い区画でしたので、南側へドレスサロン・北側へ和装・メンズサロンを配置しています。
仕上は光沢のあるものを避けて全てマットな質感のもので揃えました。
EV前の床仕上げは撮影やディスプレイとして使用するため、ADWORLDのコルクを貼りました。柔らかく高級感のある仕上りとなりました。
メンズサロンと和装サロンはグレー色でまとめています。
右手の和装什器は既存店からの再利用品で、上手く納まりました。
続いて大阪の方は昭和52年(1977年)に竣工した竹中工務店の設計施工のビル内での工事でした。
東京とは真逆の古いビルなため、次々に設備が更新され現状が分からず、何度も現場へ行き少しづつ解決しながら工事を進めていきました。
床面積は銀座店の約1.5倍になるので、かなりゆったりしています。堺筋と土佐堀に面した大きな窓からは沢山の光が入りとても解放感があります。
ドレス什器は25角のスチールパイプを軸に組んでおり、出来るだけ細い線材で構成するように考えました。揺れを軽減する為にジョイントを減らし最大サイズで溶接して取付て下さいました。
照明は肩口と足元からの光でドレスを強調するようにしています。照明器具をパイプ内に埋め込んだので露出することなく綺麗に納めることが出来ました。
最近はフォトウェディングの需要も多いそうで、店舗内へフォトスタジオを計画しました。たっぷりの自然光が入ってきますので良い写真が撮れそうです。
六角形のスツールもオリジナルで造りました。
既存店からの移転という事もあり非常にタイトなスケジュールでしたが、ご協力頂きましたアンテリーベの皆さま・工事関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
(入江)